2010年05月14日

King of the貴金属 「金」

貴金属の王様 「金」「Gold」の特徴

ジュエリー製品と大変深い関係にある「金」の価値は「普遍性」にあります。

鉄のように錆びて朽ち果てたりしませんし、通常の酸にも侵されませんし、変質性のない「安定性」を持った金属です。また、熱伝導率が高い。

古代に栄えた文明の人々も「金」は特別なものとして崇められていました。

金が持つ「普遍性」は人間が持ちえていない「永遠性」に解釈され、「不老・不滅」のシンボルとされたのでしょう。


「金」の特徴のひとつに、その軟らかさから来る「延性」があります。
つまりよく伸びるという事です。数十ミクロンまで薄く引き伸ばされ、半導体などの最先端の工業技術の資材によく利用されているのはご存知だと思います。

純金たった1グラムで約0・49uに広げられると云われます(展性)

金箔や蒔絵、陶磁器など工芸品にも昔から使われていますし、古い寺院などの建築物にも使われてきました。日本画にもよく使われますね。

素晴らしい特徴を持った「金」ですが、その埋蔵量と産出量は少なく大変貴重なもので、今日でも再生利用の必要性の気運がさらに高まっています。


また、もうひとつの「金」の特徴に「重さ」があります。
金の比重は「19.3」と非常に重く、見た目の大きさに比べ、ズッシリしています。

ちなみに、コンクリートの比重は「2.3」で、木材の中でも非常に重い部類に入る黒檀でも「1.3」です。(水が1)

ある程度の大きさの黒檀の板あるいは柱などを手に持ったことのある人は分かると思いますが、相当な重さです。
いかに「金」の比重が大きいかが分かると思います。


ジュエリーに使われる「金地金」で、100%の純金を「24金」というのはご存知だと思います。

「18金」は24分の18が純金という意味で、18÷24=0.75 合金の中の75%の純金が含まれるのが「18金(エイティーン・カラット・ゴールド)」です。

ちなみに、工業的純金は99.99%の純金のことをいい
「フォー・ナイン(フォア・ナイン)」と呼ばれています。
また、造幣局の刻印で「18金」は「750」 (750/1000のことですね)と刻印され、この刻印を通称「ホール・マーク」といいます。


ジュエリー製品は「24金」を使わず「18金」を使う場合が多いですが、大きな理由は硬さの問題です。
「24金」では軟らか過ぎ、キズもつき易いので合金を使うようになりました。

特に覆輪止めではなく、爪止めの止め方が普及してきた現在では、よけい硬さが求められたのだと思います。

近年では1%の「チタン」を混ぜて硬さを確保した99%の純金もあるようです。
「チタン」は豊富な金属ですし、強さ・耐食性・耐熱性等があって多様性・多目的性があり、とても便利?な金属で様々な用途に使われていますね。


「人々を魅了する価値ある金」

「金」が持つ顔は、工業製品や工芸品などに限りません。

「金」は「有事の金」とも呼ばれているように、不況時やドルの価値が下がったような時、あるいはどこかの国で戦争・紛争が起きた時でも強いと云われています。

その意味でも「安定性」と「普遍性」、「永遠性」を持った王様といえるでしょう。

投資のプロ・セミプロ、あるいは一般の方にも、財産性が高く手堅い投機商品として根強い人気があり、センスのある人は相当な儲けを出している人もいるようです。

「金丸信 元自民党副総裁」が東京地検から家宅捜索を受けた時、事務所の金庫から金の延べ棒が沢山見つかったのは有名な話ですね。
ちなみに、この金塊は「フォー・ナイン」だったと云われています。


1848年ころ、カリフォルニアで起きた「ゴールドラッシュ」は有名ですが、そこで本当に儲けたのは「金・ゴールド」を掘りに来た人々ではなかったというのも、よく耳にする話で興味深いです。

掘りに来た人に「ツルハシなどの道具を売った人」が大儲けしたり、金を掘るのに破れ難い「リーバイス」が発明されたり、自分で掘るのではなく「掘りに来た人をターゲットにした」様々なビジネスアイデアが生まれ、そのビジネスチャンスを上手く生かした人が誰よりも儲けたのだそうです。

このような「金」にまつわるエピソードは絶えません。
様々な意味で「金・ゴールド」は私達に夢を与えてくれるようです。
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2010年05月19日

「プラチナ」 宝石を彩る美しい白金

ジュエリー製品に不可欠な「プラチナ」


指輪やネックレス等、今日のジュエリー製品にとってなくてはならない存在が「プラチナ」ですね。

プラチナは千分比で表され、「Pt900(900/1000)」などと表現されます。
造幣局の「ホールマーク」【「日の丸」「900」「Pt」】などと刻印されます。

「プラチナ」はカラット表記はされません。
(商売上の商品説明として会社によっては、あえてパンフレット等に載せる場合はあるでしょうが)

「プラチナ」も「金」と同じく、100%の純プラチナでは軟らかいので(金よりは硬いですが)、パラジウム等を混ぜた、「950・900・850」の合金が使用される場合が多いです。


「金」のように古くから親しまれてきたものと違い「プラチナ」が使われるようになった歴史は浅く、17世紀中ごろからと云われています。

プラチナの特徴は「金」よりさらに重い比重で、金の「19.3」に対し「21.4」もあります。
「金」も重いですがさらに上を行くのが「プラチナ」です。

また、融点も「1769°」と高く、通常の火事では熔けません。
融点が高く優れた触媒作用もあることから、自動車のマフラーなどにも使われていて、工業界への需要も大変多いといえます。

さらに、耐食性があり膨張係数の少ない特性から「メートル原器」「キログラム原器」にも採用されており、その外的影響を受けにくい優れた特性から医療用機器や実験用具等をはじめ様々分野に使われる大変優秀な?金属なのです。

それまで頻繁に使われていた白い色の金属である「銀」は、空気中の成分と反応・化合して黒ずんでくる特徴があり、ジュエリー製品としての大きな欠点を持っていますが、美しい白さが永遠に変わらず続き、加工性と粘り強さに優れた素晴らしい特性を持った金属の「プラチナ」の登場によりあらゆる問題が解決され、この美しい白金はジュエリー製品として重要で大きな位置を占めることになりました。


その優れた特性と金以上の希少性(金も相当希少ですが)及びその比重の重さから、グラム当たりの相場も非常に高く価値のある金属です。

また、我が国日本では特にこの「プラチナ」の需要と人気が高く、カメラ等の光学製品は「プラチナ」が日本の優秀な技術に大きな貢献をしていますし、ジュエリー製品としての需要はどの国よりも多く特別な地位を確立しています。

外国では「銀」の渋さも大変好まれるようですが、日本では高級感とその美しさのイメージが確立されているようです。


「プラチナ」は高価で希少なことから代替品として「パラジウム」も使用されることから、相場の動きは供給側の要因は当然としてパラジウムの動向にも左右されるようです。

金融危機の影響を受けたときは、「プラチナ」も大きく値崩れを起こしましたが、大分回復してきましたね。暫くは堅調に推移して行くのではないでしょうか?


それにしても、金融危機の時の「金」の強さにはあらためて感心しました。

確かに、いかに「金」でも値崩れも起こしますが、「金」以上に希少な「プラチナ」をよそめに、金融不安が懸念される中での「金」の全体的に感じられた強さは他にないものだったようにも思います。
「有事の金」の面目躍如といったところでしょうか?

相場の多少の浮き沈みは別として、「プラチナ」の需要は、環境問題に直結する自動車産業をはじめとして高まるばかりでしょうし(代替材料を含め)、宝石業界の需要も揺るぎないものです。

近年電気自動車も台頭してきましたが、白金使用量の低減の開発を考えても、まだまだその需要はゆるぎないものだと思います。

パラジウムの触媒能力は低く、代替材料としての使用広大にはまだまだ難しいものがあります。
また、進境著しい中国も「金」と共に「プラチナ」の需要も高まってきました。

「金」に比べまだリサイクルの観念が薄い「プラチナ」ですが、今後のリサイクル率は高まるいっぽうだと思います。
それに伴い「プラチナ」を含めた白金の価値は益々高まることでしょう。

生産国の南アフリカ・ロシア・ジンバブエ等の政策やアメリカの動向が大きく関わって世界に影響を及ぼすでしょうし、アメリカは、産業界でのイニシアチブを握ろうと今以上に躍起になることでしょうね。

また、これからは、代替品の開発にもかなりの焦点が向けられるのではないかと思います。
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2010年06月09日

普遍のレアメタル 騰がり続ける「金」

「金」 史上最高値更新!

NY金相場が1オンス1245.60ドルとなり、史上最高値を更新しました。
金の影響を受け易い「プラチナ」も連動しています。
(金相場の1オンスは「1トロイオンス」といい、通常の1オンスとは少し重さが異なります。「1トロイオンス=約31.10グラム」、「1オンス=約28.35グラム」)

「ギリシャショック」をはじめとしたユーロ勢の財政危機、ドル安等の懸念から、安全資産である「金」が買われています。


この高騰により、中年層を中心に古くなった指輪やネックレス等のリサイクル、あるいはリフォーム目的での貴金属店への持ち込みも盛んに行われているようです。
デザインが古くなったジュエリー製品を沢山持っている方は、この機会に思い切ってリフォームしてみてはいかがでしょうか?

この時、通常地金は時価で買い取りはしますが、その持ち込んだ地金は、そのお客さんの注文する商品としては再利用しません。

その製品により微妙に割金の比率が違うので一度純金や純プラチナに戻します。
買い取った地金は別のプロセスを歩むので、持ち込んだものは中石だけを利用し地金は買取だけとなります。

また、「メレ」もいくつかのジュエリーに使われていたものを併せて使う場合もありますが、デザイン的に品質や大きさを合わせるのが難しい場合も多々あるので、新しく用意する場合が多いと思います。


さて、世界恐慌が意識し始めると、通貨の価値を無力化させないために紙幣以外の貴金属資産「金」の価値を高め銀行の健全性をアピールする必要があります。

「ギリシャショック」を発端・中心とした欧州各国々のデフォルト(債務不履行・国家債務不履行)の懸念からさらに「金」の高騰を招いたのでしょう。

小国も金の大量買いに走っており、国力を測るひとつのものさしとして、外貨準備の重要性と並んで「金の保有量」の重要度がこれからも増してくるようです。


アメリカの経済も危機的な状況に陥っています。
今後の動向次第では、米国債を大量保有している「日本」(外貨準備の運用に占める米国債の存在は非常に大きい)と「中国」にも大きな負担と危機が降り掛かってくることでしょう。
その各国の動向次第、特にアメリカの動き次第では「暴落」もあり得るのではないでしょうか。

極々単純に、ある意味不確かなものを大量保有しているという事は、発行先に運命を握られているということでもあります。
その場合、貨幣価値としての金の存在がクローズアップされてくるものと思われます。

もちろん、米国債がすぐにデフォルトに陥る可能性は低いでしょうし、米ドルの暴落もあり得ない。
ドルのその重要性と必要性から下がり続ければ必ず反動もあるでしょう。

金本位制が崩壊されたとされる現在の紙幣の流通の健全性(主にドル本位)を考えれば、金地金等の貴金属への依存が大きすぎるのは好ましくないように思いますが、今後もこの「金」の重要性と動向から目が離せません。


日本は金採掘量は別として、工業製品としての「潜在的金保有量」は世界有数の国だと思います。(たぶん世界一?)

一般的に保有量が少ない国とされていますが、その実質的な?存在量は相当なものです。
鉱山での金の掘り出しに掛かる鉱石の大量な掘り出し量と手間を考えれば、この「潜在的保有量が示す価値」は計り知れないものがあります。

この潜在的保有量に関して日本の認識はまだまだ甘く、使用済み工業製品の多くが中国などへ大量に流れています。
日本が世界経済に対抗するための「金」等のレアメタルに関する重要性を、もっと政府を含め国民全体が認識すべきなのではないでしょうか?

ちなみに、日本での有名な金鉱山である九州の「菱刈鉱山」の鉱石1トンに対する金の含有量は世界一だと聞きます。


遠い将来(近い将来?)、その絶対量の少なさから本当の意味での通貨価値がなくなり、金やプラチナなどは純粋な意味でのレアメタルとしての価値が高まって行くのではないでしょうか。

そして宝飾品としての需要が他の産業と比べても非常に多いこの貴金属の価値も、今後ますます高まってくるものと思います。

普遍の価値のある、永遠の象徴性を持った「金」は将来も人々を魅了してやまないのでしょう。
posted by マーキス at 13:46| Comment(2) | TrackBack(0) | 貴金属 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月05日

ハイテク産業の命綱 「レアメタル」

「立ち遅れたレアメタルの安定確保」


近代産業に欠かせないものが「レアメタル」です。

携帯電話ひとつ取ってみても、「パラジウム」「ニッケル」「タンタル」「クロム」「インジウム」等のレアメタルと「金」「銀」「銅」「鉛」「スズ」「鉄」「シリコン」等のコモンメタル、沢山の金属が使われています。

上記のように、「金」は「レアメタル」の部類には一応入らないのですが、豊富な鉄などに比べると圧倒的に少ない産出量で、とても希少な価値ある金属であるのに変わりはありません。

一般的には「金」はその特徴から来る用途の重要性・多様性、商品取引の対象、一般消費者の認識?としても、希少な金属の認識がありますので、当ブログでもレアメタルとして紹介しています。

年間生産量は10億tを超える鉄(鉄鉱石)に対し、金の年間産出量は約2000tほどで大変希少なものですが、プラチナは90〜120tほどですから、「プラチナ」は確かに極めて希少なレアメタルといえます。

この「レアメタルの定義」は若干複雑で、埋蔵量は沢山あっても特定の地域しか採れないものもレアメタルとなります。
同じく、埋蔵量は沢山あっても精錬が難しいものもレアメタルの分類に入る金属となりますので、単純に量が少ないだけで判別されるものでもないようです。


資源貧国である日本は、レアメタルのほぼ100%に近い量を輸入に頼っています。

アフリカ諸国や東南アジアなどの途上国、そして中東・ロシア・中国・米国・南米など、全世界の様々な国から資源の輸入をしていると同時に、世界最大の資源消費国です。
持っていないのに消費は莫大、それが我が国日本です。

ハイテク機器を機能させるためには、レアメタルが欠かせません。
様々なデジタル機器の小型化や省電力化は、レアメタルの存在があってこそ可能となります。

また、日本の屋台骨、製造業の自動車産業にもレアメタルは欠かせないもので、特にハイブリット車はレアメタルをふんだんに使っています。

レアメタルは構造材のベースとなる金属の添加剤としても使われ、強度や耐摩耗性を増し、より耐久性を向上させます。もちろん、自動車の構造部材にも使われます。

近年ほどの「ハイテクの時代」になる以前からレアメタルは工業技術・工業製品に不可欠なものであり、各国々、特に工業先進国はこの貴重な資源を確保するために、あらゆる外交戦略を行ってきました。
しかし、工業先進国で唯一、無策・無戦略でいたのが我が国日本です。

欧米各国、そして中国などは多くの資源産出国であるアフリカとの貿易を強化。
中国は強引とも言えるODAでの関与を強め、中国に頼らざるを得ない状況にアフリカの各国々を誘導する戦略を進め、アフリカの豊富な資源の確保に血眼になっています。

中国商務省は、「今年第1四半期に中国がアフリカから輸入した総額が152億ドルに上り、去年同期より167%増えた」と発表。
また、アフリカ諸国26カ国を含む33カ国の最後進国が生産した4762税目の対中輸出商品に対し、ゼロ関税政策を実施することを明らかにしました。

アフリカからの輸入の広大を図る、徹底した資源確保戦略です。

一方、日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、「09年アフリカから日本への輸出が前年比60%減った」と伝えられているように日本は完全に立ち遅れています。

また、中国や南米は「資源ナショナリズム」に奔走していて、輸出制限等を行うことによる自国の資源の出し惜しみを始めました。

更に日本は中国に対する輸出入依存度も大きい。
それまで最大のパートナーだった米国を抜いて2007年には中国が上回り、最大の貿易国となりました。

最大の貿易国となった中国からの輸入は、衣類や電化製品、農産物・水産物をはじめ、「レアメタルの輸入依存度」も大変高い。
その事実は、中国が日本に対して重要な外交カードを握っているということです。


日本は食料の自給率も40%以下(カロリーベース)で、年々減ってきています。他の先進国と比べてもかなり低い。
つまり、鉱物・化石燃料等の資源だけでなく、生活必需品のほとんどを輸入に頼っているということです。

もし、エネルギーと食料の価格が驚くほどの上昇を見せた場合、日本の貿易収支はあっという間に減少してしまいます。


「枯渇する水資源」

また、農産物の輸入の恩恵は単純な食糧事情だけに留まりません。
穀物などを育てるには膨大な「水」が必要です。

日本は莫大な農産物・畜産物等の輸入と共に「水」も輸入していることになるのです。

これを「バーチャル・ウォーター」といい、コンビニ等その他で大量に破棄されている食料は、一緒に「輸入国で使われた大切な水」も棄てている事になります。

日本で年間に破棄される食品系廃棄物は約2000万tと云われます。
それを仮想水に換算すると240億tくらいが棄てられているのです。

大量輸入に頼ることにより、日本は莫大な量の水の恩恵を外国から得ていることになります。
これがもし、輸入に頼らず自国で賄うと仮定すると、日本は完全な水不足に陥ってしまいます。

水なしでは産業施設は廻って行きません。その地点で産業の成長・維持はストップ。
豊富だと思われている日本の水資源は、実は世界の国々の沢山の突っかえ棒により支えられているのです。

青い地球は「水」そのものは豊富です。
ですが、人間が使うことのできる淡水はその中のたった、0.01%だけだそうです。
現在のような水の使い方をしていると、2100年には全世界の水資源が枯渇してしまうといわれています。
水ビジネス 110兆円水市場の攻防 (角川oneテーマ21)


世界の水を大量に消費する日本。資源の保全を真剣に考えることが、贅沢三昧を闊歩している先進国の努めです。
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2010年09月24日

選ばれし金属「レアアース」 及び「核実験テロ」

限られた産出国のレアメタル 「希土類」

中国が尖閣諸島の衝突問題での報復として、貴重なレアメタルである「レアアース(希土類)」の禁輸を打ち出してきました。

レアアースは、カメラレンズやランプ類、永久磁石やその他、電化製品や自動車(特にハイブリット車)に欠かせないもので、そのほとんどを中国からの輸入に頼っています。

また、レアアースそのものが限られた国でしか採掘されないレアメタルで、世界のレアアースの産出量の多くが中国なのです。
(他に、インド・オーストラリア・マレーシア・アメリカ)

一国に依存するのは非常に危険でありますが、限られた産出国のみではどうすることもできません。

日本の大手企業も独自で採掘権益を入手・確保する戦略も取り入れているようですが、資源の安定確保は国益に直結する重要な課題です。
国を挙げての更なる安定確保の努力と、国民ももっと危機感を持たなければなりません。

そもそも尖閣諸島は日本の領域であることは国際的にも認められてきたものであり、尖閣諸島に対する領有問題が出てきたのも、以前記事にした「EEZ(排他的経済水域)」での資源埋蔵量が相当なものであることが調査により分かったことによって、アメリカや台湾、中国などの各国々が後出しじゃんけんの如く、自国の領域だと主張しはじめたのです。

そこは日本であり、沖縄県石垣市です。
日本の政府も沖縄県と呼ぶべきですし、毅然とした態度をとるべきです。

中国は公文書等でも日本の領域だと認めていたようで、海底油田の可能性を見出した後になって、手のひらを返したようなあからさまなご都合主義な主張は、日本としては到底受け入れることができないでしょう。

(日本も他国からの抗議があったときに、当時の政府が断固とした態度を取らなかった事が、領有問題が存在する事を自ら認めてしまった形となってしまったのでしょう。他国はそのような甘い態度は見逃しません。)


あからさまな資源ナショナリズムの行使をしてきた中国に対し、資源貧国の日本・日本の産業界は確かに脅威であります。


ハイテク機器の発展は一見するとエコともいえるかもしれませんが、環境問題・環境汚染にまったく無頓着な中国の資源開発は、大量に産出された汚染土をきちんと処理しないまま川に流すことを平気でしています。

日本を含めた先進国が、エコと呼ばれるハイブリットな機器を生産するために、中国からの資源の供給を受ける度に環境が物凄い勢いで破壊されているのです。

不況で喘ぐ日本ですが、他の先進国を含め真剣にエコのことを考えなければならないですし、環境問題を意にしない中国への関わりは断固とした対応をするべきですし、猛烈な資源ナショナリズムを行使してくる事にも決して屈してはなりません。
ここで屈してしまったら、日本という都合のいい国を永遠に叩き続けることの出来る棒を相手に与えてしまうことになります。

また、中国だけでなく、すべての国際社会から舐められてしまうでしょう。

テロに屈してはいけない理屈と同じです。これは決して大袈裟な表現ではないはずです。




中国が行ってきた「核実験テロ」


中国の環境汚染はレアメタルの問題だけではもちろんありません。

東トルキスタン、ウイグル地区での数十回にのぼる「予告なし」の核実験。

実に79万人の人がその核実験の被爆等により死亡したそうです。
もちろんその数字は、広島・長崎の原爆被害をはるかに凌ぐものです。

中には、ほぼ地上実験ともいっていいほどの実験も含まれていたそうです。
その大きさはメガトン級で、ずさんな防御策しかされておらず、医療体制とケアもずさん極まるもので、被害者は100万人を超えるおぞましいものです。

核廃棄物も東トルキスタンの地下に埋められています。
この地域の人々は今後何代にもわたって核の恐怖に怯え、核の苦しみと戦わなければならない運命にあります。

この人権を完全に無視した人道から外れた行為は、明らかなテロ行為であり、戦争であり、犯罪です。
これを外道と呼ばず、なんと表現したらよいのでしょうか?

問答無用の統治を行い、現地の人々を騙し続け、そして国際社会に対して隠蔽し続けてきたのです。
時代から完全に逆行する国家犯罪です。

また、シルクロードの観光地から近い地域で、日本人もよく観光で訪れる所であり、過去に訪れた27万人ともいわれる日本人の中で、被曝を受けた人も相当な人数にのぼるのではないかと懸念されています。

この問題の第一人者で、放射線防護情報センター代表の高田純博士が「日本は唯一の被爆国ではない。このことをしっかりと自覚してほしい」と語っています。



日本は今、「憲法第九条二項」を今一度徹底的に議論すべきかも知れません。
日本人によく見られる希望的観測に頼るのではなく、自国の防衛能力を限りなくゼロにしたまま厳しい国際情勢に対抗し得るのか徹底的に議論すべきでしょうし、成熟した民主主義国家というものを、皆がもっと考え、沢山の議論するべきでしょう。

「アメリカがいざとなった時助けてくれる」などという希望的観測はもちろん危険です。
独立国家であるアメリカからすれば、そんな事は知ったことではないのが本音のはずです。


少し話が脱線しますが、1999年のこの時期に起きた「茨城県東海村のJCO 臨界事故」の時もそうでしたが、アメリカはいざとなった時、助けてくれません。
日本の政府からの必死の要望にもアメリカは応えてはくれませんでした。

あの事故は、被曝覚悟で特攻して行った「JCOの従業員」のお陰であの事故を防ぐことが出来たのです。

あの従業員達の決死の覚悟が無ければ、この国はあの時点で壊滅的な被害を受けている所でした。
(あの決死の行動もコンピュータ・シュミレーションでは失敗する可能性があったと言います。ただ運がよかっただけだとも・・・・・)


あの時、日本の政府(小渕内閣)は臨界事故の恐ろしさを、最後まで国民に隠し続けていました。

(一応、「我が国危機管理史上最悪の事態」とだけは発言していましたが、誰も冷却水を抜きに行かなければ、あの時発令した程度の避難のレベルでは、到底生き残ることと被曝を防ぐことは不可能でした)

あの時、日本の政府は、事の重大さと事実を隠したまま何十万人もの自国民を見殺しにするつもりだったのです。

チェルノブイリの事故の死者は80万人以上とされていますが、もし、JCOの従業員達が特攻してくれなかったら、人口密度の高い日本ではもしかしたら百数十万人?あるいは、まったく想像を絶する被害が出た可能性がありました。

ですから今でもあの事故がそんなに恐ろしい事故だった事に、未だに気付いていない人も多いのではないでしょうか?

あの時、事の重大さを分かっていた核・放射線の専門家の中には、家族全員を呼び出し、家の物全てを投げ出して九州に飛んだ方もいたそうです。


核は今更ながら、本当に恐ろしいものです。

被爆国である日本は中国に対する毅然とした確固たる態度を決して緩めてはなりません。
もちろん、国益を考えたバランスの取れた外交が必要なのは当然ですが、そのことと相手の要望に簡単に屈してしまうこととは違うはずです。


中国は遠くない将来、国際社会から孤立するでしょう。

インドは、対中国、対パキスタンを照準とした中距離弾道ミサイルの改良実験に成功。
各国々で進められている核の脅威は、もちろん対岸の火事ではありません。

長期的な視野と資源の安定確保と環境問題。そして、核の削減。
ある意味、かつてないほどの危機と変革の時期に晒されている日本なのかもしれませんね。



  【ウイグル】中国の核実験 潜入捜査その1【シルクロード】

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2010年09月26日

危機管理の存在しない国 にっぽん

「中国人船長釈放」


懸念していたことが、先の記事を書いた翌日のニュースを躍りました。

尖閣諸島の漁船衝突問題でご存知の通り、日本の政府は中国人船長の釈放を突然行ってしまいました。

すでにテレビのニュースや新聞等でさんざん言われていることですが、背筋が寒くなるほどの稚拙な対応です。

仙谷官房長官は、「検察の判断」としていますが、検察庁及び捜査機関は政治的問題とは独立されるべきものであり、司法権が侵される重要な問題をいとも簡単に政府の圧力と思惑を含ませる決定を下し、最高検幹部ではなく那覇地検の次席検事に記者会見させ、法務の長である法務大臣はコメントを読み上げるだけ。

すべてが安易な判断と逃げの一手。国を守るという信念と責任感は微塵も感じません。

少なくとも、そのような決定を下すのならば、譲歩することにより日本に対する対応・強硬姿勢をやめる約束を中国側に明確に確認してから行動に移さなければならないのは当たり前の話でありますが、船長を釈放すれば中国側が折れてくれるとでも思っていたようです。

世の中のことがまだ右も左も分かっていない社会人一年生の研修の課題ではないのです。

国の将来をかけたパワーバランスの戦いであり、国家間の待ったなしの超現実の外交戦略での課題だったのです。
空いた口が塞がらないとはこの事です。


今回の決定と行動で、少なくとも中国には、尖閣諸島に「領有権問題が存在する」との格好の「口実を与えてしまった」訳です。

日本国民にとてつもない屈辱を与えた今回の政府の決定。弱腰外交などというレベルをはるかに超えた考えなしの行動は他のアジア諸国から非難を受けると同時に、「軽蔑」されることは100%間違いのないことであり、アジアのリーダー的存在の経済大国である日本が中国に簡単に屈服してしまった事により、他のアジア諸国は大国の力と経済力で強硬に推し進める中国の外交に対する警戒をさらに強いられることになり、日本の対応を苦々しく思っていることでしょうし、怒りを覚える国もあるでしょう。

日本の対応は世界の他の国々に大きな影響を与える行動だということも自覚しなければなりませんし、良きにしろ悪しきにしろ、それはもちろん自国の国益に跳ね返ってくるものです。国際政治というものをこれほど理解していない国も珍しい。


中国国内内部では国民の格差等からくる相当な不満と問題を抱えており、中国共産党はその矛先を対外的な方向に向けなければならない必要性もあった訳で、日本への強硬姿勢には中国の弱い部分も垣間見えていたのです。
そこに外交戦略とつけ入る隙も僅かながらあったはず。

中国はさらなる謝罪と賠償を要求。今後もありとあらゆる難くせを付けてくるでしょう。
懸念していた、叩き続けることのできる都合のいい道具を日本は中国に差し出してしまったのです。
悪しき前例を作ってしまったらそれを覆すのは容易なことではありません。

このようになるであろう中国の反応の仕方は誰もが読めていたでしょうし、分かりきっていたことです。

船長を釈放すれば中国が折れてくれると信じられない希望的観測を持っていたのは、我が国日本の政府だけです。
日本人の中の品のある人たちの個人間同士の話し合いなのならば、政府の言う「大人な対応」で、望むような結果がでるかもしれませんが、領有問題が絡んだ国際政治の外交戦略の上で、しかも相手が中国で、それが通用するとでも思っている感性が理解出来ません。

また、米国首脳人の中には「適切な対応だった」と発言している人も数名いますが、アメリカにとっては自国の外交戦略上での日本の対応が、自国に都合の良いシナリオであればいいのであって、日本の政府はこの米国の言葉をそっくり鵜呑みにしてしまいそうで恐ろしいです。

どの国でも常に自国の国益を考えた行動と発言をしているのは当然であり、アメリカの場合もその発言の裏には、CIAやDIAなどの優秀なヒューマンリソースに基づいた分析や様々な機関の助言や協議によって、行動や発言が最良の結果となるよう、常に奥深く考えてから戦略を練り物事を進めているわけであり、政府首脳人のその発言は自国の国益に副った発言なのは当たり前で、同盟国の日本のためを思っての発言ではないことは言うまでもありません。

「他国である」日本は「生け贄」でしかなく、日本が信用をなくそうが恥をかこうが、国益を損なおうがアメリカの知ったことではありません。

仮に日本を助けるような場合は、助けることによってそれが自国アメリカの国益に副う行動なだけなのであり、「日本を憂いて」の行動ではもちろんないはずです。

上記のことは今更あらためて言うまでもなく、至極当たり前のことであり、「不思議の国にっぽん」の政府には、その程度の基本的なコモンセンスすらないのはどうしてなのでしょう。



さて、生産国が少なく貴重な鉱物である「レアアース」はベトナムで高効率な鉱脈が発見されているようで、トヨタ自動車が採掘権の交渉を煮詰めているところだそうです。
(実際の交渉と窓口は豊田通商)

今後は他のアジア諸国でも鉱脈が発見される可能性もあるのではないでしょうか?

日本は一国に依存しない資源の安定確保を民間企業のみに任せるのではなく、国を挙げての準備が必要ですし、中国以外の他の国々との連携も強化して行かなければなりません。

日本には世界に誇る技術と生真面目さがあります。日本にしかない利点を生かし、他の国々に中途半端ではない積極的な経済的支援や技術支援を更に進めることによってその基盤を強固なものにし、大国に日本の存在感を示すことがひとつの強いカードとなりえます。

ただ、日本の財政的な危機は深刻で、ODAもピーク時の半分近くまで落ち込んでいる中での途上国への援助もそう簡単には行きません。
やはり、経済をたて直すことが至上課題といえるでしょうか。

また、今こそ「情報」の重要さを認識しなければならない時期で、その大切さを理解できる国だったのならば、今回のような中国に舐められっぱなしの事態とはならなかったはずです。




ちょっと飛躍しすぎですが、釈放された船長をテレビの映像で見た時に少し違和感がありました。
私の住む地域は港にも近いのですが(もう亡くなったのですが親戚にも漁師がいました)、そこの漁師達に比べ、若い頃から還暦を越えるまで、きつい太陽の日差しと潮風に晒された海で長年漁師として生活してきた人の肌の色とは少し違うのではないかという印象を持ちました。

もちろん、テレビで見る少しぼやけた映りの悪い映像を見ての感じ方ですので、まったくの見当違いかも知れませんが、中国側の工作員の可能性も「ゼロ」とは言えないのではないでしょうか?

それは、プロの工作員という意味ではなく、その可能性も含め、中国漁船の漁師の間のなかでも過激な思考を持つタイプの漁師が中国当局に指示された可能性もないとはいえません。

今回の尖閣諸島漁船衝突事件で、「米海軍分析センター中国研究所研究員」も、漁船の衝突は中国政府の組織的なものではないかとの疑念を示唆しています。

たとえプロの工作員ではないとしても、あの漁船及び船長と乗組員が中国政府の意向のもとに行動に移した可能性は大いに考えられることです。

他の乗組員もすぐに帰すべきではなかったように思います。
人数が多いほど情報のリークは起きやすく、情報の収集はしやすいもので、もし中国政府に指示されたものならば、中国側の焦りからくる対応も含まれていたと考えれば、ゼネコンのフジタ社員の拘束まで行ったあの次々と行ってきた強硬姿勢もうなずくものがありますし、あらゆる可能性を考え、すべての乗組員の尋問をするべきであったように思います。

船長まで帰してしまった今では、今の日本に対し中国側が恐れるものはありません。
posted by マーキス at 18:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 貴金属 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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