2012年06月02日

権力の行方

迷走する権力者達

「消費税増税案」、「原発停止による電力問題」、「尖閣買取」、「名張毒ぶどう酒事件裁判」 等その他、様々な出来事がメディアから発信されていますが、重要な物事に決定権や裁量権、決まり事を作り出す力を持つ各機関の首脳陣・権力者達は首を傾げるような迷走を繰り返しています。



先日「名張毒ぶどう酒事件」の差し戻し審が名古屋高裁でありましたが、再審開始を取り消す決定を下しました。

呆れてものが言えないような判決であって、あまりに稚拙な審理であり、検察ですら主張していない独自の理由、科学調査にまったくの素人であるはずの「裁判長独自の勝手な憶測」からくる理由を持って新証拠の証拠価値を否定した決定でした。


「推定無罪」とされなければならない事件であり、当時の強要を含めた自白による証拠に驕り、それに頼り切った捜査側の不手際からくる証拠不十分な事件であるのは明白であり、疑わしきは罰せずの基本原則に則り、「無罪」とならなければおかしい。

自白の強要で様々な冤罪事件が浮き彫りになり大きな社会問題となってきたなかで時代に明らかに逆行する判決であり、司法は「推定有罪」「疑わしきは罰する」の決定を下したことになります。

信じられない司法の決定と在り方であり、これでは「完全に」法治国家ではなくなってしまいます。社会秩序が保てない。
もしこのままで終わってしまうのならば、司法の存在の意義・意味がなくなってしまいます。

奥西被告(死刑囚)が犯人なのかそうではないのか、今となっては誰にも判らないでしょう。
もし冤罪だったらどうするのか。

仮にもし真実は奥西被告が犯人だったのかもしれないと仮定してみても、司法というものが神様のみが知りえる真実において、「疑わしきは罰する」の判断は決してしてはなりません。

あり得ない名古屋高裁の裁判長の判断は国家犯罪でしかない。
この判決理由は法治国家であることと社会秩序の保全を放棄した誠に身勝手な理由と決定であり、社会と国民全体に不利益を与える重大な犯罪と言えるもので、逆に彼らこそが厳しく裁かれて然るべきことのはずです。



なお、このような科学調査が重要視される事件をはじめとして、専門性のある事件等は、暫し裁判官の偏見や独自の考えからくる判決が下されることは、実は珍しいことではありません。

法律の専門家は法律の知識には当然のこととして明るいですが、他の専門性のあることなど、いくら彼らの頭脳が優秀だからといって裁判官も弁護士も専門外のことまで知りませんし、専門外の知識のなさは他の一般人となんら変わりはありません。

まあ、当たり前の話ですよね。いくら彼らでも何でもかんでも知っている訳がありません。

しかし、物事の善し悪しを判断するためには、その専門性のある特殊な事項に関して当事者の専門家なりから内容を聞き出し、最終的には判断・判決を下すしかありません。

そして裁判の中での短い陳述や裁判所に提供された資料等のなかで、裁判官や弁護士等の法律家がその専門性からくる内容や、あるいは特殊性をすべて把握できる訳がないのです。

そのため、裁判官によっては偏見が消えずに専門家の意見がほとんど無視される場合も実際あるでしょうし、専門家の説明等が上手く伝わらない場合も当然あるでしょう。裁判官も人の子ですから。


私も一度、自分のことではないのですが、ある裁判のことで専門家による調査、並びに見解資料の作成を弁護士事務所から依頼されたことがあります。

もちろん、その裁判所の裁判官も双方の弁護士もその分野の専門的な知識は持ち合わせていませんでしたので、参考資料として(弁護士が裁判所に提出する資料として)私に依頼がなされ、相手側弁護士とも立会いをして、後に資料を提出した訳です。

上記の私が経験した例では、まず問題が起こる可能性は低い事例でした。問題が起こるとしたら逆に私自身に何か降りかかった時ではないかと思います。

つまり、仮にですが、例えば私が誰かから訴えられ、私の専門の分野に事件の担当裁判官がたまたま強い偏見を持っていた場合などの例です。

数ある裁判の中では、「名張毒ぶどう酒事件」に限らず、非常に理不尽な判決が下されることも決して珍しくはないのです。





「原発再稼動」

大飯原発の再稼動が事実上決定される見込みのようです。

技術的安全の確認、容認・決定までの期間があまりに短く、専門家による十分な検討と精査はほとんどされなかったはずです。

経産省が取りあえず出してきた曖昧な資料を基に政府が政治的決定を下したということだと思いますが、専門家による技術的確認の徹底的な検討なし、並びに重大事故が起きた場合に影響を受けるであろう範囲の地域内の住民・庶民の合意なしでの政治判断はするべきではないのは言うまでもないことです。

またストレステストをはじめとした、各機器等の安全に関するプラントの専門家等の検証みならず、建屋、原子炉等の耐震そのものの精査・検討は今後も十分に行われない可能性は大きい。(ストレステストはもちろんそれも含まれてはいるのですが)


地質地盤の再調査や杭を含めた基礎等の耐震性の検討は十分に行われるのでしょうか?

すでに浜岡原発などは地盤が緩く、耐震性に関する設計基準が満たされないまま原発の建設にゴーサインが出されたのを当時の設計者が暴露しています。

あの耐震偽装事件、姉歯事件レベルの話ではありません。
一介の一個人事務所の下請けの構造設計者でしかない(もちろん重要ではありますが)姉歯氏ですら国会にまで呼び出されたのです。

浜岡原発の建設に係わった人間、特に決定を下し命令を出した人間は厳しい刑事処罰を受けなければならない極めて重大で悪質な犯罪です。

マスコミは一介の民間人たちは徹底的に叩いたのに、この事実にはほとんど触れず話が消えてしまいましたね。


他の原発はどうなのか?
あらゆる利権が絡み歪んだ国家政策といえる原発の建造が、正常なプロセスと技術的検討が十分に行われずに建設された公算が大きいのは容易に想像できます。

また、原子力等の専門家達はまだしも、政治家や各省庁の官僚等は、東日本大震災と福島第一原発の被害を基に、至極極端に言えば津波による被害等の検討を重視しているようにも見受けられ(特に政治家は)、地震そのものの揺れによる被害や耐震そのものに対する意識が薄いように思えます。

確率論からいえば、津波などよりも地震による「強い揺れ」の被害を第一に検討しなければならないのは当たり前の話であり、地震大国である日本でも、年数千回はあるといわれる数多くの地震のなかで、大きな地震だけを比べてみたとしても東北のあのような大津波の被害の例は、「地震の強い揺れ」による被害の例と比べれば稀な例であるはずです。

もちろん、津波による被害の検討も十分に行わなければならないのは当然ですが、すべてが疎かにならないよう、各専門家を交えた徹底的な議論と検討・検証が必要です。
そしてそれには多大な時間が掛かるはずです。こんな短期間でこれほど重要なことを決めたということは、まったく検討が行われていないことの証左であり、あまりに愚かです。




原発は地震による被害だけでなく、普段からナトリウム漏れ等様々な重大な事故が起きているのはご存知の通りです。

配管等の技術は難しいものであり、また、末端の技術者への単価は下げ続けられています。

配管、配管の製作そのもの、及び配管の計画と配置計画、設置・建て込みの技術等が、溶接のみならず非常に高度な技術と経験を要求されるものであり、プラント建設を含めた建設全体のなかでの職人という職業は、時代の流れで有能な人物が離れ、あるいは廃業し、不況の時代に若い職人の育成はままならず、職人全体の質は下がってきています。

原発のように利権が絡み裏では潤沢な資金がある仕事は、元は金額がでているのかもしれませんが、少なくとも現場で実際に仕事をする職人には回ってはきません。

足元から支える人たちを疎かにしていて、果たして安全は確保できるのでしょうか。






電力会社というのは、「総括原価方式」で、コストが掛かった分は電気料金に上乗せできるようになっています。
また、固定された「公正報酬率」により利益が決められているのです。

つまり、利益が確実に出ることを保証されているということです。
誰もが絶対に必要とし間違いなく利用する公益事業といえるものであり、独占企業であるため、上記の計算方法による運営は100%の利益確保を保証されているということです。

現実に丁半博打ともいえる、常に様々なリスクが存在する通常の商売、普通の民間企業ではあり得ない運営方式ですが、公共的・公益的な要素が大きいための措置なのでしょう。

すぐにお気づきの方も多いと思いますが、この運営方式には大きなデメリットがあります。
コストに対する意識が希薄になってしまうということです。費用削減の意識に乏しくなり、不必要な設備投資を行わせる誘因となってしまいます。


さらにそれどころか、コストを掛けるほど儲かるシステムだということでもあります。

これは大変恐ろしいことなのです。
単に無駄遣いが消費者への価格(電気料金)に上乗せられるという単純な問題ではありません。

コストが掛けられるということは、それに絡むすべての企業を牛耳ることもできる力を持つことができるということです。
当然ですね。関連企業からみれば、とてもいい単価でお金が回ってくるのですから。

これは広告費なども含まれます。この意味はすぐにわかりますね。マスメディアは電力会社には逆らえない構造になってしまうということです。

そう、電力会社は公共的且つ独占的企業であるがゆえに、政府・国に守られながら巨大な力を持ってしまった怪物なのです。

当然のこととしてそれだけの力と経済力を持てば、各省庁の天下りから政治家の息がかかった人物や身内の就職、企業間の癒着、その他諸々。もうとても手が付けられないような超大な利権構造となってしまっています。

権力を持った人間達がすべて群がっているのです。この強固な牙城を崩すのは容易なことではありません。現時代では不可能に近いといってもいいかも知れません。

ただ、人間が造ったシステムを人間が変えて行くことに不可能はありません。

それには官僚の中にこのシステムにメスを入れる勇気と気骨がある人物が複数人いることが不可欠でしょう。そして世論の強力で大きな後押しがなされなければなりません。

また、鍵のひとつは、「発送電分離」です。 そして、自然エネルギーとスマートグリッドです。(長くなるのでこの事に関しては今回は割愛します)



欲が人間を愚かにしてしまうのでしょうか?
欲自体は人間に必要なものですが、物事はすべて良いこと・悪いことが表裏一体です。

迷走する権力者達にブレーキをかけるには、国民一人ひとりの意識を高めることしか術はありません。







-----------------------------------------------

【話題】
個人的な話題です。悪しからず…



「挑戦し続ける日本のサムライ」


アメリカで行われた自動車レースの話題です。
ご興味のない方は閉じてください。ごめんなさい。


この前の日曜日に、世界の三大レースのひとつであるアメリカのインディ500レースが行われました。

今季、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングというチームから出場している日本の「佐藤琢磨選手」

ラスト2周で前を走っていたディクソン選手を見事に追い抜き2番手になって、この世界の三大レースで日本人として初の制覇という偉業を成し遂げるため、トップを走るダリオ・フランキッティ選手に対し、最終ラップに時速約370kmのバトルの中で献身のアタックを挑みましたが、残念ながらスピン・クラッシュしてしまいました。


琢磨選手は高校時代たった一人で自転車競技のクラブを立ち上げて、さらにインターハイ、全日本学生選手権で優勝することを成し遂げ、その後レーサーへの道を歩むため早稲田大学を休学し、「鈴鹿サーキット・レーシング・スクール・フォーミュラ(SRS-F)」への入門基準に満たされないと知るや、責任者に手紙を書き直談判し、直接自ら面接の機会を作ってもらって責任者を熱意で説得して選抜方法を変えさせてまでして入門し、いわゆるレーサーの卵達の中でも各地方で子供の頃からレーシングカート等で名の売れたエリート達の中に、他のライバル達に比べて明らかに経験の少なかった無名の人間が無理矢理スクールに入り込み、レーサーへの道を自らの努力で切り開いて行きました。(「SRS-F」は首席で卒業!)

その信念と行動力と絶対に諦めない精神には敬服してしまいます。
レースという枠だけでなく、人生において常にチャレンジとアタックをし続ける琢磨選手に賞賛をおしみません。

自動車レース並びにレーサーという職業はヨーロッパ発祥のスポーツだからなのか、日本での地位と知名度は低すぎますが、スポーツの世界で個人的には琢磨選手は日本の至宝だと思っています。

モータースポーツが好きな人間だからというのもありますが、常に挑戦し続ける彼の走りを観ていると、眠っている熱い心が呼び出され魂がふるえます。

ご興味のない方には申し訳ありませんが、生粋のレーサー佐藤琢磨選手のチャレンジングスピリットをぜひ観ていただきたいと思います。





「ラストラップ」
http://www.youtube.com/watch?v=GnXsRffhDXI&feature=colike
↑ぜひ音量を大きくして(笑)観客の大歓声も聞いてみてください


「インディ500表彰セレモニーでの琢磨選手のスピーチ」

画面上側のタイトル名をクリックすれば、ニコニコ動画で大きな画面で観ることができると思います。(ニコニコ動画でのログインが必要です)




「ラスト4ラップ」
http://www.youtube.com/watch?v=GB_sXxdLLvQ&feature=colike


---------------------------------------
posted by マーキス at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/273209731
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。