2011年06月03日

歴史の重み 真の信念と主張

「君が代訴訟」


先に行われた裁判で、最高裁は、「卒業式などの君が代斉唱の際、学校長が起立を命じることは思想、良心の自由を保障する憲法19条に違反するとはいえない」 との判決を下しました。

学校長の起立・斉唱の職務命令は合憲とする初の最高裁判断です。

まず、当然の判決だと思います。
ただ、この判決が間違った解釈で一人歩きしないよう気を付けて行かなければなりません。


君が代に関して、軍国主義を連想させることが、反対している教師たちの主な理由だと思われます。

君が代の由来、歌詞の意味等に関しては、その道の研究者・歴史の専門家たちの間でさえ様々な研究成果・意見があり、つまり、はっきりしないというのが本当のところなのでしょう。

歌詞の「君が代は」の部分を二人称で捉えるならば、ある特定の誰かに対しての意味を持ちます。

本来、仮にそのような意味だったとしても、戦時中の士気を高めるためにそれを天皇に置き換えることを、当時の権力者たちがそれとはなしに促したことも否定できません。


「君が代は」の部分は、古今和歌集には「わが君は」となっているようです。和漢朗詠集でも「わが君は」となっており、これに関しては大方の研究者が一致することであると思います。

そうすると、天皇よりももっと身近な特定の人物に対して詠われているようにも思え、詠まれる流れから本来の意味は天皇を示すものではない可能性が高いようにも思いますが、結局は大変古い歴史のある詩の意味を、およその特定をするのならばまだしも完全に解釈・決定付けするのは不可能に近いでしょう。

また、この詩は、「題知らず」「詩人知らず」となっています。このことからも解明はやはり不可能に近い。
「わが君は」が天皇を示すのならば、何らかの示しがあるのではとも思いますが、それがない。


ただ、このような解明や解釈は別にして、本来どのような意味があったのせよ、違った意味があったにせよ、この詩が軍国主義の意を汲むのに意図的かどうか解りませんが、少なくとも歪んだ考えで使われた可能性があるわけで、反対する教師にとっては意味を紐解くことより、軍国主義を連想させる・させた「国歌」であることがそもそも納得が行かないのでしょう。


思想や考えは自由です。反対する教師たちの考えはたぶん少数派かも知れませんが、それは尊重しなければなりません。
そのような方々に、ある種のレッテルをはるのも間違っていると思いますし、彼らを含めた多くの議論が必要です。


しかし、私個人の主張としては、私は彼ら教師の考えは間違っていると思います。

歴史というのは負の部分も含めて受け入れなければならないものです。
負の部分、負の歴史を含め、その上で今の私たちが存在するのです。

現在の私たちの姿。繁栄・衰退・幸せ・不幸、暮らし・環境等、すべての物事は過去の正と負両方が先人達の歴史と行動の元に存在するのであり、負の部分も当然あろうが、先人達が大変な苦労や、あるいは命をかけて守ってきたことの延長線上に私たちがいるのです。

それは、受け入れなければなりませんし、すべてにおいて感謝しなければならないことでもあります。

「君が代」も「日の丸」も、歴史的つながりのなかで、正と負すべてを受け入れながら母国と自らのルーツに対するアイデンティティとして皆が育んできたものではないでしょうか。

負の部分も「君が代」「日の丸」そのものなのであり、それを受け入れた上での敬愛すべき「国歌・国旗」なのです。


「負の遺産だけは断固として拒絶する」 それはあまりに御都合主義で身勝手な考えではないでしょうか。

間違っていたなら、それをよい方向に向かわすよう国民皆で努力し、議論をするのです。

戦争は間違った行為だからそれを象徴するものは排除する。負の部分は気に入らないから拒絶する。というようなやり方はあまりに短絡であり稚拙過ぎます。

その教師達はそれをすることによって、議論をするための問題提起としての行いだと信じているのでしょうが、歴史の重みを軽く見ていると言わざるを得ない。

また、子供達・生徒達の門出を祝う卒業式の祭典の中で、自らの主張のためにそのような行動を起こすということは、生徒達・卒業生達の存在も軽くみていることに他なりません。
そのような行動を起こすことにより、門出を祝う大事な卒業式の進行に支障をきたすのです。


最高裁が下した判断は至極当然のことで、校長が教師に国歌斉唱や起立を求めたとしても、それはあくまでも教師の「職務としての行為」に対してであって、思想・信条まで問題にしているわけではありません。

「保全される」思想も、それが外的な行為として現れる場合には「公共の福祉による制約」を受けるのです。
思想や考え等の自由の侵害とは根本的違いますし、訴えた元教論は法の解釈というものを理解していないのではないか。

[憲法が「侵してはならない」とする内心の自由は、最大限に保障されるべきである] という意見はその通りですが、この裁判の内容とその主旨は微妙に相容れないことであることを、元教諭側は理解しなければなりません。

ただ、その裁量がどの範囲まで行われることが許されるのか(命令に従わない場合、どれくらいの罰則等が適当か)の大きな課題はまだ残されたままです。
この裁判の件での処分については一応の裁定が下されましたが、そのことに関してはまだまだ多くの議論が必要です。


どちらにしろ、どれだけの信念を持っているのか知りませんが、その信念は子供達の門出を蔑ろにしてでも貫かなければならないほど大きなものなのでしょうか?

戦いを憂い、戦争やそれを行った行為を拒絶する気持ちはもちろん分かります。しかし、そのことと、公共の場や祝う場での職務としての行動は切り離して考えるのが大人の行動ですし、最低限のマナーと秩序を守らなければならない国民の「義務」なのです。

たとえば、宗教的な儀式が違い、誰かのお葬式で自分たちの儀式とは異なるし考えも違うからといって、亡くなった方の葬儀の儀式に逆らうような行動は明からなルール違反です。

ほとんどの方がまず、そのような無礼なことはしないはずです。
当然ですね。亡くなった方の人権、並びに遺族の方の人権を尊重しているからです。

自分の主張と信念があろうが、卒業式の門出でのそのような教師達の行動は、上記のことで葬儀をぶち壊す行為となんら変わりません。

生徒達・卒業生達の人権を本気で尊重するならとてもできない行為です。生徒・子供達を軽く見ていることに気づいてもいない。

信念を貫くことと卒業式での振舞いを同じ土俵で考えるのはあまりに世間知らず、且つ幼稚でしかないのではないでしょうか。

そのような場でそのような行動を取り、校長に起立等の命令を厳しく諭されたとしても、そのことで信念や個々の思想が保全されないわけではありません。
まず、これが保全されないと考える時点で他の方との意見の擦れ違い、並びに法解釈の隔たりが起きます。

『真の信念と真の自信を持った人、真に強い人はどのような行動と態度を示すのであろうか』

教育者ならば、法を含めた社会での常識的な物事、ルール・在り方、実社会での物事の捉え方をもっと学ぶべきでしょう。
昔から揶揄されていることですが、「教師は世間知らず」と言われてもこれでは仕方がない。



たぶん、銃弾が飛び交う中、敵地・激戦の戦地に乗り込み、実際に命を懸けて戦った英霊の方々は、そのような行動は取らないように思います。
それは、真に国を愛し家族を愛し、本気で命をかけることができたからです。

だれでも愛する我が子のことは、いい部分・悪い部分、すべてを含めて受け入れているはずです。
まずそこに真の愛情がある。だから受け入れられる。

皆、君が代に反対している教師たちの気持ち自体は理解していると思います。
それでも、多くの人がその行動に疑問を投げかけていることの意味を、心を真っさらにして考えてほしい。

私は少数派の人の意見のほうが間違っているなどと考えたことはありません。
むしろ、その逆である場合も多いのではないかと思います。

しかしこの件に関しては、卒業式等で起立を拒否したりする教師たちの考えと行動にどうしても疑問を持ってしまいます。


「日の丸を愛することが国を愛することという思考は短絡的」と教論側は述べたらしいですが、そもそも誰もそのような考えを主張しているのではないということにすら気づいていないようです。

そのような意見こそが短絡的であり、彼らこそ表面的にしか物事を捉えていないようです。
一見するとそのように彼らは思うのでしょうが、本質はそこではありません。




------------------------------
追伸: 雑談です

記事とはまったく関係のない雑談ですが、最近、たまにですが昔のレコードなどを引っ張り出してきて聴いてみたりしています。
(年かな?)

ふと、若い頃好んで聞いていた歌い手の方々の近況などをパソコンで検索してみたら、お亡くなりになられていた方がいました… 合掌

その歌手は、「松原みき」さんですが、2004年に亡くなられていました… 
ご存知だった方も多いと思いますが、私はぜんぜん知りませんでした。
(若い方は彼女自身を知らないかな?)


松原みきさんのヒット曲、「真夜中のドア 〜 Stay With Me」は、当時、なぜかとても好きな歌でした。

彼女のご冥福をお祈りしますとともに、追悼の意味でリンクを貼っておきます。

懐かしいと思う人も、若いのでその時代の歌手はあまり知らないという人も、よろしかったら聞いてみてください。

http://youtu.be/k-KAY_Glmn4


↓素晴らしい国歌独唱
http://youtu.be/_ORh8TKxsMU


ブログ右サイドバーのリンクバーにも、今後テーマを気にせずランダムに動画や昔聞いていた歌等も載せてみようかなとも思っています。
いよいよ、なんのブログか分からなくなってきましたね(笑)

まあ、お店・会社等のブログではなく、他愛のない個人ブログなのでご了承ください。
------------------------------
posted by マーキス at 20:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。