2011年05月03日

終りなき聖戦

「終わらないテロリズムと悲劇の連鎖」


アメリカ同時多発テロを首謀したとされるテロ組織アルカイダの指導者、「ビンラディン」容疑者が、激しい銃撃戦の末、アメリカの特殊部隊(CIA並びSEALSの精鋭チーム)に殺害されたというニュースが流れてきました。

ホワイトハウスの前では事件を知った多くの人が集まり、歓喜に沸いたようです。


しかし、このオペレーションは、成功とは言い難いミッションだったのではないでしょうか?

戦争や、あるいは何かの凶悪な事件が起きた場合の事件現場での対応などと違い、通常、暗殺を目的としたヒットチームは、銃撃戦にできるだけならぬよう、信頼できる筋やエージェントからあらゆる情報を集め、徹底的な調査をして緻密な戦略とオプションを用意し、「きれいな仕事」をしようとするのが常です。

確かな情報からくる潜伏先、 ターゲットの時間帯等による行動パターン、 ガードの数と配置状況と武器、 潜伏先の建物の間取り・構造・周りの状況、 侵入経路並びに脱出経路の詳細な把握と手順・計画・役割、等々、 徹底的に分析して挑んでいるはずです。 


銃撃戦が起きた場合は、味方にも死傷者が出る可能性が高くなります。

「計画的なミッション」を行う場合、味方を失うリスクは最小限に抑えようとするのは作戦の遂行手順・計画として当然のことであり、通常、そこには特攻的な行動と場当たり的な戦略はありません。


ましてや、ターゲットは「9・11」の主犯格とされる「ビンラディン」なのです。
アメリカ人にとって、「9・11事件」は特別な意味を持っているはずです。

あのテロ組織の指導者を、「9・11」の犠牲者達、犠牲者の遺族達の前に立たせ、裁判にかけ、すべての犠牲者、すべてのアメリカ人の前で裁定を下す。
それが、自国民から託された聖なる任務なのではないでしょうか。

このミッションは、彼を拘束して連れ去る。生け捕りとするのが本来在るべき計画だったのではないかと思います。

少なくとも、激しい銃撃戦の上での任務遂行は避けたかったでしょうし、連れ去るのが無理だったのならば仕方のないオプションだったのかも知れません。その意味でも完璧なミッションではなかったのではないかと思います。
(もちろん、今回のような急襲とも言える、犯行現場の制圧のような作戦?や、あるいは難しい任務の場合は最初からそのリスクを織り込み済みなのでしょうが、あくまでもそれはオプションのひとつだったのでは?)


なお、そのビンラディンの遺体はアフガニスタンに運ばれ海に水葬された!と報道がありましたが、何かの間違いではないでしょうか?
アフガニスタンは、今回作戦が実行されたとされるパキスタン、イラン、タジキスタン、トルクメニスタン等に囲まれた、完全な「内陸」です。

そう、海はない。
このニュースは、ニューヨークタイムズの記事によるものだそうですが、趣味の悪いブラックジョークなのか、私が読んだニュースが記述を間違っていたのか。
いくつかチェックしてみましたが同じような記述でした。これはどういうことなのでしょうか?


景気対策の効果が見られず、落ち込む消費と失業率等の底止まりが払拭できないアメリカ経済の今後、来年の大統領選、経済不況等から陰りが見えはじめたオバマ大統領への求心力。
ビンラディン殺害ニュースでは様々な憶測が流れていますが、それが事実だったにせよ、この時期に行われたこの工作は何らかの思惑が交差しているのかも知れません。

また、今回の一連の工作は、「存在の抹殺ありき」のようにも思え、犠牲者の遺族、アメリカの自国民に対しても、『 「9・11事件」の聖戦としての出来事としては 』、余りに工作の詳細・説明が不透明で、どうにも腑に落ちません。



「アメリカの憂鬱」

多種多様な人種を受け入れ、テロ組織の支援者となりえる人々があらゆる場所・機関に根付いているアメリカのテロリズムに対する問題は根深い。

「IRA」はアイルランド系アメリカ人を巧妙な手口を使って取り込もうとします。それは脅し・脅迫等から、ナショナリズム・ノスタルジアに訴えた洗脳まで、様々な手を使って取り込み、アメリカ社会全体に勢力を根付かせています。
アラブのテロリストに対抗する非政府組織も、イスラム、アラブテロリストとやっていることに変わりはありません。

また、左翼的組織だけでなく極右組織も、その狂信的な思想から自分達とは違う人種・グループに対し、非道なテロ行為を行っています。

そのような組織を動かしている人間に共通するのは、浅い大義です。

組織の生き残りをかけて、思想や大義名分がまったく違う他の組織と連携もしています。
自分達が組織として生き残ることが、大義やイデオロギーに優っているのです。


報復は憎しみの連鎖しか生みません。アメリカがやってきた事も大義があるとは言い難い。
どの国、どの人種にも存在する人間のサガとも言うべきもので、大変難しい問題です。

アメリカの民衆の気持ちは理解できますが、ホワイトハウス前での歓喜がこの問題の根深さを象徴しています。


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(注):追加コメント
米国防総省が、ビンラディンの遺体をアラビア海北部で水葬に付したと発表しました。

アフガニスタン云々の、お粗末過ぎる記事は何だったのでしょうか?
アフガニスタンに運んで、その後別の場所に運んでどこかの場所で水葬したのなら説明が必要でしょう。

意図的なミスリードとまでは思いませんが、そうでなければお粗末な報道ですね。

さて、パキスタン北部のアボタバードの大きな邸宅に潜伏していたとされるビンラディン容疑者。
あの場所の大きな邸宅に異様な家主の行動。つかんでいた側近の監視。予測ですが、ずっと前にリードは取れていたのではないでしょうか。

なぜこの時期に、しかも捕らえることなく殺害してしまったのか。
この作戦のリスクが大きいのならば、別の場所・別の時期・別のオペレーションを模索するべきではなかったのか。
泳がせていた部分もあったのでしょうが、「9・11」の象徴とも言うべき人物を、長年かけて最後はあっさり殺害してしまったことに、やはり非常に違和感があります。

追加コメントなのでこれくらいで…  

続報を待ちたい。
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posted by マーキス at 01:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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